|
高野山根本大塔大阪から南へ約50㎞、奈良県境に近い和歌山県北東部に位置する高野山(こうやさん)は、標高1000m前後の山々の総称で、この高野山そのものが、高野山真言宗総本山の金剛峯寺であり、空海(弘法大師)が修行の場として開いてから1200年にわたる歴史深い地です。大本山宝寿院をはじめとする大小120近い寺院があり、また、高校や大学まで存在しており、さながら宗教都市として栄え、多くの参拝者が訪れています。多数存在する寺院の中で一際目を引くのが、空高く聳える根本大塔です。空海が高野山を開いて間もなく建立作業が始まり、約50年をかけて完成しましたが、数度に及ぶ焼失と再建を繰り返しながら、現存する建物は1937(昭和12)年に鉄筋コンクリートで改築されたもので、高さは約50m。奈良東大寺の大仏殿とほぼ同じ位の大きさで、上下二層の多宝塔。写真ではそれほど大きくは感じませんが、実際に見ると、その大きさに圧倒される事でしょう。 朱色の色付けが鮮やかです。空海が真言密教の根本(こんぽん)である道場と位置付けた事が名称の由来です。塔内中央には大日如来像が出迎え、また各柱などには、日本画家の堂本印象氏による仏画が多数描かれています。もしも将来、根本大塔あるいは他の寺院が改築工事を行うとなると、高野山へ至る道路は非常にカーブが多く急なので、大型重機等は運び上げるのに困難ではないでしょうか。比較的小回りの利く重機が望ましいでしょう。高野山の自然は厳しく、人を試すかのようです。
|